あおちゃんとやよいちゃんはだいのなかよし。どれくらいなかよしかって・・・いつも、どんなにちいさなことでも、おかあさんにもいってないことでも、ふたりでおはなししています。だから、ふたりはおたがいのだいすきなものや、とってもたいせつなものが、ちゃんとわかるんです。そのひは、ようちえんのバスえんそくでした。かえりのバスのなかで、ほかのおともだちはつかれてぐっすりねむっているというのに、ふたりはならんでしんけんにおはなししています・・・。
やよい(おいのりのてで) 「ジランちゃんのさいばん、どうかかちますように。かちますように・・・。」
あお 「え、やよいちゃん、ジランちゃんのさいばんのこと、おうえんしてくれてるの?」
やよい 「うん、そうだよ。おかあさんいってたよ。きょう、さいばんなんでしょ。」
あお 「うん。わたしのおかあさん、おうえんにいったんだ。」
やよい 「わたしね、まだジランちゃんとおはなししたことないけど、ジランちゃんはあおちゃんのたいせつなおともだちでしょ。だからぜったいに、さいばんかつようにっておうえんしてるんだ。」
あお 「ありがとう。わたしも、ジランちゃんが、おとうさんとおかあさんといっしょに、ずっとにほんにいら れるようになってほしいんだ。」
やよい 「じゃあ、いっしょにかみさまにおいのりしよっか。」
あお 「うん、しよう!」
ふたり(おいのりのてで) 「ジランちゃんのさいばん、どうかかちますように。かちますように・・・!」
せんせい 「あおちゃんとやよいちゃん!もうみ~んな、つかれてねむってるのよ。もうすこししずかに してくれる?」
ふたり 「は~い・・・。」
やよい 「しかたない、ねるか。」
あお 「うん、しかたない、ねるか。」
おしゃべりをやめるとまもなく、やよいちゃんのあたまがあおちゃんのあたまにごっつんこ。ふたりはあたまをくっつけたまま、なかよくねむりました。
そして・・・。
あお 「おかあさん、ただいま!」
おかあさん 「おかえり、あおちゃん。えんそく、たのしかった?」
あお 「うん、すっごく。ねえねえ、おかあさん、ジランちゃんのさいばん、かったの?まけたの?」
おかあさん 「え?さいばん、かった、まけた?・・・ああ、そうね。さいばんはね、あいこだったのよ。」
あお 「え?さいばんにもあいこ、あるの?」
おかあさん 「そうよ。おかあさんも、みんなもびっくりしたんだけどね、さいばんちょうが、『ジランちゃん たちがにほんにいられるように、いいほうほうをみつけられるように、よおくはなしあってみてごらん』っ ていったのよ。」
あお 「じゃあ、ジランちゃんまけなかったんだね。」
おかあさん 「そう。まけなかった。なかよくあいこだったのよ。」
あお 「よかったあ!あした、やよいちゃんにおしえてあげるんだ!」
おかあさん 「え?やよいちゃんに?おしえてあげるの?」
あお 「うん、そうだよ。だってね、やよいちゃんがね、きょうね、・・・。」
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